捻くれ肴

2001年8月12日生まれ 女性

挙動不審

 緊張していないのに「緊張しなくて良いですよ〜」と言われると、自分の挙動不審さを改めて自覚してしまう。それと同時に、こう言われると、他の人は言われた通りに緊張を取りやめられるほど器用なのかと疑問に思う。

 

 しかし、実際には相手はただ緊張している人を宥めようとしているだけで、自分に対して特別な意図があるわけではない。捻くれた捉え方をして、ただの善意の言葉に疑問を抱くのは良くないとわかっているが、ついそう感じてしまうことがある。

 

 このような状況で、他人の言葉を素直に受け取ることが難しい。自分の不安や疑念が頭をよぎり、相手の意図を歪めて受け取ってしまう。

 

 緊張しているかどうかは自分だけの問題であり、他人がそれをどう見るかは関係ないとわかっているが、他人の言葉や視線に過敏に反応してしまう自分がいる。

 

 例えば、面接や初対面の場面で「緊張しなくて良いですよ〜」と言われると、まるで自分が普段から緊張している人間だと思われているように感じる。そんなことを意識する必要はないのに、自分の頭の中ではその言葉が繰り返され、自己意識が過剰になってしまう。

 

 このような捻くれた受け取り方をしてしまう背景には、自分の不安や自己評価の低さがある。自分がどう見られているかをあまりにも読み取れないから、いつも最低ラインで見積もって相手の言葉に過剰に反応してしまうのだろう。他人の善意や気遣いを素直に受け取ることができれば、もっと楽に生きられるのかもしれない。

 

 とはいえ、こうした反応を変えるのは簡単ではない。自分の心の中での反応を変えるためには、まず自分自身を受け入れ、肯定することが必要だ。

 

 自分の不安や挙動不審さも一部として認め、他人の言葉を過剰に気にしないようにする。それができれば、もっとリラックスして他人と接することができるだろう。

 

 まあ、「緊張しなくて良いですよ〜」という言葉は、相手の善意から発せられたものだと理解することが大切だから、それを捻くれた捉え方をして疑問に落とし込むのではなく、素直に受け取り、緊張を解く一助としよう。