捻くれ肴

2001年8月12日生まれ 女性

対人関係

恋人

恋人が欲しいかと問われると、いつも答えに詰まる。欲しいかもしれない、いや、いらないかもしれない。実際のところ、「恋人」という存在そのものが欲しいわけではなく、ただ他人を愛することへの免罪符が欲しいのかもしれない。 世間では恋人がいることで得…

東京都知事選

都民ではない私に対して「都知事選誰に入れる?」と訊いてくる人がいるのは、少々不思議だ。まるで、私がその場にいるかのように話を振られるたび、何かを感じるというよりも、その感覚のズレに戸惑ってしまう。 これまでに4人に訊かれたことがあるが、その…

スペース

Twitterのスペースという音声配信機能には、言葉のやりとりが映像や文字と異なる形で、感情の奥行きや微妙なニュアンスが伝わるという特性がある。けれど、その特性が時として人々の内面を余計に露わにしてしまうこともあるようだ。 先日、あるスペースに参…

知人の話

知人が彼氏を作った途端、まるで別人のように変わってしまった。 あれほど鮮明だった彼女の人生観は、今やぼんやりと抽象的な言葉でしか語られなくなり、その内容は捉えどころがなく、まるで他の星の生物と会話しているかのようだ。たった一瞬で救われた気に…

お断り

ちょっと気が向いて、知人を食事に誘った。すると「ダイエット中」と言って断られた。それが建前かどうかは関係なしに、このようなことがあると、ますます人間がわからなくなる。 食事という行為は、単なる栄養補給だ。なのに、その作業を誰かと一緒に行いた…

目撃談

駅のホームは、多くの人々が交差する場所であり、それぞれの人生が一瞬交わる場面を提供する。そこで目にしたのは、独り言が溢れて止まらない人と、それを見て笑い合う2人組の女性だった。 彼女たちは、その人の言葉を滑稽なものと捉え、隠れた嘲笑を友人と…

地元の友人

一応断っておくが、私には友人はいない。ここで言う「友人」がなんなのか、正直よくわからないが、あえて「友人」と呼ぶことにする。 地元の友人たちとの付き合いは、まさに腐れ縁と呼ぶにふさわしい関係だ。長年の付き合いの中で培われたこの微妙な距離感は…