親切

　人に親切にされるということは、私を弱者だと思い、救う対象であると認識し、優しさの暴力を振り翳す者がいるということである。

　生意気な分析の裏には、なにがあっても人を善だと認めない、苦しいくらいの頑固さが、ぬるいくらいに透けて見える。

　どうも自分のやり方で解決しないと気が済まない、だから誰にも助けてほしくない、それがやがて漠然とした自殺願望に変わる。自殺という解決方法は、自分一人での解決方法だから。でもそんなめちゃくちゃ痛そうなことをする根性もないしそもそも面倒くさいし、またどうせお菓子を買い溜めたりする。

　他人の親切を受け入れると、自分が下になると感じる。誰かの下にいることを認めるのは、色々な過去の出来事と繋がるような気がして怖い。だからこそ、優しさの暴力に対して反発し、自分だけで何とかしようとする。でも、その結果として感じる孤独感や無力感が、自殺願望へと繋がってしまう。

　このループから抜け出すためには、自分の考え方を少しでも変える必要があるのかもしれない。少しずつでも、他人の親切を受け入れ、自分の弱さを認めることで、心の負担を軽くすることができるかもしれない。しかし、それを実行するのは容易ではない。

　結局、またお菓子を買い溜めたり、無駄な時間を過ごしたりすることで、自分の心の痛みを一時的に忘れる。それが、私にとっての一種の逃避であり、現実を直視することを避ける手段でもある。それでは根本的な解決にはならないとも知っている。

　もっと自分に優しく、他人の親切を少しずつでも受け入れることができれば、少しは楽になるかもしれない。そう考えつつも、やはり自分のやり方に固執してしまう。結局、また同じループに戻るが、それが私の現実であり、私の生き方である。